『はなちゃんのみそ汁』(安武信吾・千恵・はな/文春文庫)






『はなちゃんのみそ汁』(安武信吾・千恵・はな/文春文庫/580円+税)

ガンの母が幼い娘が生きていくために味噌汁をはじめとした料理を教えて死んでいくという紹介ストーリーを読んで、同名の映画を観に行きたかったのだが、あいにくワタシの田舎では上映されておらず・・・。

すっかり忘れていたところ、たまたま本屋で文庫本が売られていたので即購入。

著者は「安武信吾・千恵・はな」の3名となっているが、実質の著者は安武信吾。同氏は小説家ではなく、西日本新聞社社員。妻となる千恵さんが乳がんとなり、その闘病記を残しておきたかったというのが本書執筆の原動力だろう。

批判覚悟で言うならば、はなちゃんにみそ汁をはじめとする料理を教える部分に期待していたのだけれど、それ以外の闘病生活の部分にかなりページを割かれていたのが、ワタシ的にはちょっと期待はずれ。
まぁ、ワタシには妻もいなければ娘もいないので、安武氏家族の闘病生活については他人事になってしまうのだけれど、もし身近で同じようなことがあれば、同じようなこと(闘病記を書く、ビデオ・写真に残す、など)をしていただろう。

闘病生活の内容は、身近に起こっていない身にとっては新たな知識として興味深かった。かなり生々しく描写されている。

一方で、娘に生きていく手段として、勉強できなくても運動できなくても、料理ができればいい、というのはちょっと時代錯誤的な気がしなくもない(言っておくが、ワタシ自身も最低限の料理はできる)。
というのは、現代は外食産業は発達しているし、コンビニに行けばインスタント食品もレトルト食品もある。だから料理ができなくても死ぬことはない。
地震などの災害でも、3日もあれば救援物資は日本各地から届くだろう(人間3日は何も食べなくても生きられることは、ワタシ自身が何度も断食しているので証明済み)。
ここでもし救援物資が届かないことを想定すると、それはみそ汁を自分で作れるというレベルではなく、食材そのものを手に入れる(狩猟・採取)能力が必要になると思う。なので、料理を自分で作れるというのは中途半端なサバイバル能力とワタシは考える。

ただ、サバイバル能力としての料理ではなく、家族円満のスキルとしては、料理というのは十分有効だと思う。母ちゃんがレトルトパックからハンバーグをごろんと皿に落とすのと、ひき肉を手でこねて焼き上げるのでは全然違うだろう。あるいは娘(息子)にタネをこねさせて母(父)が焼くというのは親子のコミュニケーションとして良いと思う。

そんなワケで、ワタシの期待とは違っていた一冊。乳がん患者の闘病記という前提で読んでいたら、評価はもっと上がっていたと思う。












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