小説『等伯(上・下)』(安部龍太郎/文春文庫)


 



久しぶりに読んだ長編小説『等伯(上・下)』(安部龍太郎/文春文庫/各700円+税)

安土桃山時代に活躍した長谷川等伯の波乱万丈の人生を描いたもので、本作は直木賞を受賞しているそうだが、ワタシは単純に絵師としての長谷川等伯がどんな人だったのかを知りたくて手に取った次第。

等伯の代表作は何と言っても国宝『松林図屏風』だが、ワタシも東京国立博物館で実物を見たことがある。本書では下巻の最後のほうに出てくる。
ほかに『十二天図』『日堯上人像』なども本作品中で大きく取り上げられている。

長谷川等伯は安土桃山時代を代表する絵師とはいえ、一介の絵師。なのに文庫本2冊にしたためられるほどの激動の人生を送っている。当然、著者の大幅な脚色があるのだろうが、一方で著者は物語の端々で色々な文献を紹介しているので、さすがに史実を大幅に逸脱しているとは考えづらい。それゆえに、物語に非常に惹き込まれながらも、どこまでが事実でどこからが脚色かをつねに疑念に持ちながら読み進んでしまった(笑)。

Wikipedia:長谷川等伯



歴史小説なのでやたら色んな歴史上の人物が登場するが、コミック『信長のシェフ』で親しんでいるので(笑)、ある程度は理解できた。でなければ、高校で日本史を取っていたワタシでも厳しかったかも。

ちなみに『信長のシェフ』では織田信長がわりあいイイ感じに描かれており、一方、日蓮宗の顕如は狡猾な悪者に描かれているが、『等伯』では日蓮宗は善者としてまったく逆(笑)。信長は「第六天の魔王」として非道の限りを尽くしており、豊臣秀吉の部下の石田三成も謀略を巡らす悪者として描かれている。
また、等伯のライバルとして描かれている狩野永徳は『信長のシェフ』ではしたたかなところもあるものの、結果的には好意的な印象を持つように描かれている一方、『等伯』では、天才的な才能を持つ絵師でありながら、政治的謀略をめぐらす悪者的なイメージで描かれている。
なお、豊臣秀吉は等伯とも親交のあった千利休を斬首するが、わりあいニュートラルに描かれている。



 



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